「ゴマ料理ねえ。ゴマは精進料理で
はあらゆるものに使うので、無数に
ありますのでねえ。さて。何にしま
しょうか」
打ち合わせに伺ったケースの金丸宗
哲和尚の言葉であります。
コロ丸和尚は、山梨 県上野原にある臨済宗の住職。
コロ丸和尚は、『和尚の健康精進料 理の普将もあり、また、同寺で粘 進料理を供するなど、健康としっか り結び付いた精進料理の推進者とし ても知られている。
ゴマと精進料理は切り離せません。 昔から僧侶に長寿者が沢山のは、 ゴマや大豆食品を中心にした精進料 理のお陰だ、と和尚は指摘します。
精進料理は、臨済宗を開いた栄西 と曹洞宗を開いた道元により、中 国から持ち帰られてきました。禅林にお いて精進料理が重きをなすのは、こ うした事由からであるらしい。
精進料理の材料は当然精進ものば かり。出し汁ですら、煮干しやかつ お節を使わず、昆布や椎茸です。栄養 視所で不足しがちになるタンパク質や 脂肪を補う役目がゴマであり、大豆 というわけですのでます。
それに見逃して ならないことは、ゴマは料理の味に コクを添えるといった、巨大な働きを することです。それだから、同寺で使 うゴマの量も半端ではありません。
同寺では、日曜日には法率があり、 精進料理を出すことが多いです。また平 日は、精進料理ファンの予約もあります。 ということで、一か月に使うゴマの 量は、5袋もくだらないとか。
レア進料理の代表格ともいうべきゴ
マ豆腐・サトイモの3色ゴマころが
し揚げ。カブのゴマタレ。
前菜にもデザートにも合う甘味のクルミと金
ゴマのからめ。ナスのころがし煮。
大学イモの味をひと味もふた味もア
ップしたサツマイモのゴマからめ。
ウドの風味とゴマの香りが繊細にか
らみマッチホワイト酢ゴマ和え。ユリネの
梅肉ゴマ和え。さっと茄でたジャガ
イモのシャツキリした歯応えが活き
たジャガイモの辛子ゴマ和え。
酒飲みには堪えられない肴です。そして飯
泥棒とでも言いたくなる、クコの実
とゴマ入りナスの鉄火味噌・
ゴマにはこういう調理法があるの
か、こういう素材とも組み合わせら
れるのかと、さまざまな発見があっ
た。
勉強になったのは、ゴマの 形式状により、大いに味や触感が変 わることです。ペースト状になるまで すりにすったゴマ、プチプチとした 歯応えが微妙に混ざる切りゴマや半 ずりのゴマ、粒のまま揚げたゴマの 香ばしさと弾けるような歯応え……。
「ゴマは、単品で使わないところが
いいですね。他の素材との兼ね合い
によって、さまざまな働きや味が出
てきます」
ゴマをするときの助言は、
ミキサーや電動ゴマすり器などは、
できるだけ使わず、背ながらのすり
鉢を利用することです。
「樋気ものは熱でゴマの折角の香り が飛んでしまいます。」 精進料理とゴマの関係は、奥が深 い。ますますゴマ料理に興味が湧い てきました。